2018年08月12日
魅力的な名前、そうでない名前
こんにちはこんばんは
事務局の前原です。₍₍ (ง ˙ω˙)ว ⁾⁾
今日はなんの前振りも思いつかないので早速本題に入りますね
私たちの魅力は名前によって変わるそうなんです!!!!!
非常に信じがたいですよね
名前とは社会的なものであり、必然ではない、つまり「名前」と「物体」の間にはなんの相関もないと考えている人も多いのではないでしょうか。
しかし!かのマサチューセッツ工科大学の Amy Perfors 博士(執筆時は大学院生)の論文"What's in a Name? The effect of sound symbolism on perception of facial attractiveness" (2004)
によると、人の受ける評価は名前によって変化するとのこと。
暗殺教室11巻のころせんせーの名言
「名前は人を作らない 人が歩いた足跡の中にそっと名前が残るだけです…」
に真っ向から反対する研究結果な訳なんですが、、、
早速その内容を確認しましょう(ง `ω´)ง
あ、あとごめんなさい。論文の全文が探せなかったので研究概要とこの研究を取り上げたネット記事のリンクを一応貼っときますね m(_ _"m)ペコリ
さてさて、Perfors は名前と人の顔の魅力の相関関係を測る為にネットに男女の写真を公開し、Hot or Not? というアンケートをとりました。
その際に、同じ顔写真に別の名前をつけて公開したのです。
状況としてはこんな感じですね
その結果、同じ人物でもセクシーであると回答された割合が違ったんです。
衝撃的ですよね。
同じ2つの画像で違っていた箇所は名前しかありません。
つまり人々は名前によってそのセクシーさを判断していたということです。
名前とさっきから言っていますが、その本質は音声です
いい感じの音がある訳です。
このことより「音」と「物体」には関係があることがわかります。
確かにプリンのプリンっぽさは否めません。
「プリン」という言葉から漂う香ばしさは必然であったようです。
まあ、ぶっちゃけそんな事はどうでもよくて実際魅力的な名前(音)ってなんなの?ってのが重要な部分ですよね。
とりあえず実験結果を見て下さい。以下の表は論文からの引用です。
まとめると、男性の場合は Front の母音、阻害音の子音を持つ方が魅力的
女性は Back の母音、共鳴音の子音を持つ方が魅力的という事です。
Back・Frontとは?阻害音、共鳴音とは?って話になってきますよね。
まずBack・Frontとは?って事ですが、
赤で丸されてるのが front 青で丸されてるので back となります。
これは人の口の形を表しています。
front は口の前部分、back は奥の方ですね。
図の中にある記号は IPA (International Phonotic Alphabet) といい、様々な言語の音を表す事が出来ます。
私たちの使っている単語帳にも小さく書かれている発音記号に近いものです。
日本語の母音が5種類しかないのに対し、英語の母音は様々な組み合わせにより36個あると言われています。
続いて阻害音、共鳴音ですが、これは子音の話です。
日本語と英語は前述の通り母音の種類が全く違います。
しかし、結構子音は被ってたりするのも多いです。
超雑な説明ですが、わかりやすく言うと、阻害音は濁点を付けられる音、もしくは元からついてる音、共鳴音は濁点のつかない音という事になります。
例えばどんなものがあるか、
阻害音:/p/、/s/、/k/、/t/
共鳴音:/y/、/r/、/m/、/w/
とかです。
ちなみに、音声を表す時は / / の中に入れる事になってます。
子音は日本語と同じのも結構あるのでこのように例が示しやすいですね。
とても雑な説明ですが、ちゃんとした定義を知りたい方はWikipediaで調べてみて下さい。本当に難しいです。
これ以上の説明をしようとすると僕のキャパシティを超えてしまいます。
僕は音声学が苦手なのです
Figure 1を見て頂くとわかる通り、男女共に子音の影響よりも母音の影響がより大きいようですね。
が、しかし、母音は日本語と英語で種類が全く違うので比較が非常に難しいです。
そこで子音に注目してこの論文に置いて魅力的であると決定づけられた名前を見ていきましょう。
男性なら Jack、David、Georgeで、女性ならMelanie、Lauri、Ninaのような名前が挙げられています。
確かに男性は名前の頭に濁点のついた子音がきています。女性は濁点の付けられない音が頭にきていますね
さてさて、ここまで論を進めてきて、最後に避けては通れない議論に移りましょう。
その議論とはみなさんお気づきの通り、「皆さんの名前は魅力的かどうか」ですよね。
本来ならこの議論までしたいところですが、Perfors の論文では英語の名前についてのみ調査しておりました。
また、言語相対性仮説に関する記事でもお話したように世界観は操る言語によって変化する可能性があります。
そのため、論文で結論づけられた事が私たち日本人にも適応出来るのかは今は分からないという事になりますよね。
と、まあ、このような締めが一番平和に締める事が出来るのかなぁなんて考えながら書いております
あまり過激な議論は避けましょうねԅ( ˘ω˘ԅ)
という訳で、冒頭で触れた僕の尊敬するころせんせーの
「名前は人を作らない 人が歩いた足跡の中にそっと名前が残るだけです…」
という発言が言語学的に正しかったかどうかについては日本人の名前に関しては議論の余地がある為、その正しさについては不明であるとここでは結論付けておきましょう。
それでは今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。
事務局 前原